『フォンニャ洞窟』より『天国の洞窟』がオススメである理由@ベトナム観光
ベトナム。『フォンニャ洞窟』と『天国の洞窟』に、観光ツアーで行ってきました。
“もし、どちらかしか行けないなら、どちらがオススメか??”
僕は断然、『天国の洞窟』をオススメします。
『フォンニャ洞窟』は世界遺産ということもあって、確かにスゴイです。荘厳、圧巻です。
が、2つの洞窟を観て、『天国の洞窟』のほうが断然良かった、良かったです。
「え? なんで『天国の洞窟』が世界遺産じゃないの!? むしろこっちでしょ!」とさえ思いました。
東南アジアを旅しながら、いくつか世界遺産を巡りましたが、正直、ビミョーなところもあって。比べて、『天国の洞窟』のほうがずっと世界遺産にふさわしいような気がしました…。
では、『天国の洞窟』の何がそんなに良かったのか? ちょっと書かせていただきます。
『天国の洞窟』の魅力について語る
2005年に発見、2010年に公開されたという『天国の洞窟』。
まだそんなに時間が経っていない、新しい観光スポットです。
また、フエやドンホイから車で一時間ほどかかるような、少々行きにくいところにあるため、手垢つきではない、まだまだ穴場といえるスポットです。
洞窟というより、もはや『地底国』!
洞窟内に入ってみて、まず、その空間の壮大さに驚きました。
『広くて、高い』――これは、写真(平面、二次元)では伝わらない。肉眼で立体的に見てみないと体感できない空間“大きさ”。
僕は思いました。『ああ、洞窟って“立体的”に感じるものなんだ』と。つまり、洞窟というのは、「縦、横、高さ」を総合して鑑賞する自然物なのではないか。
といった御託は、さておき――。
にしても、これはいくら何でもデカすぎる。
“洞窟”というより、まるで“地底国”です。いや、本当に。
SFの世界に迷い込んだような感覚、「エイリアンでもでてくるんじゃないか?」と思わせる独特な雰囲気。
いたるところに、モンスターのような巨大鍾乳石が佇んでおり、人によっては「ちょっと不気味だな」と思うかもしれません。生きているはずがないのですが、鍾乳石一つ一つに表情があって、見つめる私が“逆に見つめられている”ような生命感があります。
洞窟空間および鍾乳石、非常に規模が大きいです。じっくり鑑賞すると1時間くらいはかかります。
巧みな照明技術にうなる!
ある友人が言っていました。
「清水寺のライトアップは下品である」と。
僕はそのように思わなかったのですが、確かに、ライトアップの仕方によっては、対象の美しさが台無しになってしまうことはあると思います。
調べてみたところ、『天国の洞窟』は以前、原色系の派手なライトアップがなされていたそうです。で、それに対し批判があったのか、今では、落ち着いた白と、淡い黄色の照明がメインになっています。
これが絶妙に、“巧み”です。照明技術が本当にすばらしいと感じました。
照明の配置、ボリューム、照らしどころ……綿密に、細かく計算したのでしょうか。とにかく完璧です。見事に主役(鍾乳石)の魅力をひきだしています。
明るすぎず、暗すぎず、調度良いボリュームで、鍾乳石の表情を正確ピンポイントに照らしだしている――まさに“巧みのワザ”です。
点々と灯る、やさしく淡い明かりが、なんともいえない神秘的な雰囲気を演出しており、それを設計した『人』にも感動しました。
『フォンニャ洞窟』と比べてみて
『フォンニャ洞窟』へは、船で向かうのですが、それが少々面倒でした。約30分ほどの乗船時間かかるのですが、道中、特別景色が美しいわけでもありません。その往復は、正直ちょっと退屈でした。
“船に乗って、洞窟をくぐる”――と聞くと、ワクワクしますが、実際に行ってみると、思ったよりも「ん? こんなものか」という感じでした。テレビで観ると、こういうのってすごく面白そうにみえるんですけどね…。
『フォンニャ洞窟』では、船に乗って鍾乳石などを鑑賞するのですが、オートマチックで楽ちんな反面、対象に近づいたり、触れたり、じっくり写真を撮るのに向いていない。
『天国の洞窟』は『フォンニャ洞窟』よりも空間が広く、歩いて見てまわることができるので、自由度が高い。鍾乳石に触れることもできるし、滴が落ちて、今も成長している姿を肌で感じることができる。
『フォンニャ洞窟』でも、途中、洞窟内の一部を歩けるのですが、距離は短く、『天国の洞窟』と比べると、規模の小ささは否めない。ものたりないな、と感じてしまいました。
なんといっても、鍾乳石の生生しさよ――。『天国の洞窟』に飾られた幾多の鍾乳石の存在感は、眼を見張るものがあります。“思わず写真を撮りたくなる”――発見と驚き、冒険家になったような気分です。写真が趣味の人は、とても満足できると思います。何枚も撮りたくなる被写体。
『フォンニャ洞窟』もスゴイのですが、『天国の洞窟』のほうが満足度は大きかったです。
◆ ◆ ◆
以上より、僕は『天国の洞窟』のほうをオススメします。
※決して『フォンニャ洞窟』がつまらないわけではありません。が、比べてみると、という話です。また、すべて僕の主観でしかありません。
そもそも比べられるものではないのですが……時間の都合でどちらかの洞窟にしか行けない、ということがあると思います。そのときの参考になれば幸いです!
ではまた!良い旅を!